英語のマテリアルを単純に翻訳しただけでは、日本のお客様には理解できないものになってしまいます。アプライドマーケティングでは、時には英文の記述を無視する程のローカライズを行い、お客様に「伝わる」翻訳を目指しています。
また、原文のWordやPPT、InDesign、Illustratorなどのファイルをいただければ、翻訳からレイアウト、印刷発注まで、ワンストップで承ります。
映画などの字幕翻訳の世界では、原語の意味やそれが使われた背景、そしてその国の文化や慣習を理解し、それが最もよく伝わる日本語を選ぶことが重要と言われます。ビジネスにおいても、製品やサービスの紹介資料がお客様の心に響かなければ、商談は生まれないでしょう。単に英語を日本語に置き換えるだけでなく、日本に合わせた最適化を行わなければ、ビジネスにとって真に役に立つマテリアルにはならないのです。その意味で、翻訳の品質とは最終的には日本語の品質なのです。
またIT系の翻訳においては、製品/サービスについての技術的な知識も不可欠です。IT用語には特殊な使われ方をするものが多々あり、それを間違えると文書の意味が通じなくなってしまうことすらあります。
そして、心に響くメッセージを作るのは、マーケティングの視点です。後述するように、翻訳サイトの品質が向上してくると、日本語の能力やマーケティング視点など、英語以外の能力がますます求められるようになります。
昔から日本人は上手な翻訳によって海外の知識を我が物とし、さらに発展させてきました。杉田玄白と前野良沢がターヘル・アナトミア(解体新書)の翻訳を通じて作った「神経」「動脈」「軟骨」などの言葉は、今では完全に日本語として通用していますし、明治期にも福沢諭吉の「社会」「自由」「西洋」など、様々な名翻訳が生まれました。
これらに共通するのは、言語の意味やその国の文化的背景を理解した上で、日本人にとってわかりやすい言葉を「創造」したことです。AIやクラウドなどの最新のITトレンドに関わる用語も、日本語になっていないものが沢山有ります。多くはカタカナに置き換えますが、良い訳を考えたり、適宜解説を入れるなどの工夫も必要です。ブログなどの鮮度が大切なコンテンツの翻訳もお任せ下さい。
映画の名翻訳の例で有名なのは、「ジャズ・シンガー」の「お楽しみはこれからだ」や「カサブランカ」の「君の瞳に乾杯」がすぐに浮かびます。どちらも原文とはかけ離れた日本語ですが、そのシーンやストーリーに最もマッチしたために人々の記憶に残っているのです。私たちも、そういった翻訳を心がけています。
アプライド・マーケティングでは、原文に書いていないことを入れたり、原文に書いてあることを訳さなかったりすることが、よくあります。もちろん、お客様に確認をとっての話ですが、ほとんどのお客様は同意してくれます。というか、それこそがアプライド・マーケティングの翻訳の真価なのだと思っています。
多くの英文カタログに共通する特徴(というか問題点)は、「プロダクトアウト的である」ということです。何の前置きもなく、自社の製品の優位点を延々と述べ、美辞麗句で飾り立て、自分を褒めそやす、という資料が目につきます。さらには自国の読者を想定しているため、日本では馴染みの無いテクノロジーについての解説も省いていることもあります。
そのような時アプライド・マーケティングでは、日本のお客様の状況を勘案して用語解説を入れたり、逆に冗長な自慢話を削ったりします。同じ話や自慢話を繰り返されても、読む側は退屈してしまうでしょう。
AIをベースにしたコンピュータ翻訳の進化は目覚ましく、意味を理解するための利用においては、ほぼ困らないレベルに達しています。今後もこの進化は続くでしょうが、「お客様の心に響く」言葉にできるのは、まだまだ長い時間がかかる(あるいはいつまで経っても不可能)でしょう。上にも書いたように、良い翻訳とはむしろ日本語の問題であり、その部分はまだまだコンピュータには置き換えられないからです。
翻訳サイトは私たち翻訳会社の競合ですが、同時に力強い味方でもあります。いわゆる「粗訳」を翻訳サイトで行う事で辞書を引く手間が省け、その時間を日本語のブラッシュアップに使えるからです。これにより、高い品質を維持しながら翻訳コストを削減することが可能になりました。こうなると、極端な話、英語などできなくてもさほど問題ではありません。杉田玄白と前野良沢も、オランダ語の知識はほとんど無かったと言われています。これから翻訳会社は日本語能力で選ぶ時代になるでしょう。
アプライド・マーケティングでは、AI関連のマテリアルの作成や翻訳、セミナーでのAIの現状や将来についての講演を通じて、最新のAI事情について詳しい情報を有しています。その知見から、今のディープニューラルネットワークをベースにしたAIには巨大な可能性がある一方で、限界もあると考えています。
一言で言うと、今のAIは「過去のデータから今を類推する」ものなのです。これまでのデータの中から「条件に合うもの」を出してくるものであり、上記の翻訳例のような「何も無いところから万人に受け入れられるものをひねり出す」ということは、少なくとも今のAIにはできません。
弊社の翻訳品質をご確認いただくため、無料のトライアルをお請けしております。(A4サイズのカタログ、もしくは500ワード程度の英文)こちらからお申込みください。PDFなどの添付ファイルがある場合、お申込み確認メールへの返信にファイルを添付してください。